Hinata’s diary

詩のようなものを書いています。Twitter→@hinata_mnst

ピース

みんな平等なんだって
あなたはそう言って泣いた
夜を知らない天秤の
神様は皿を隠した

全知全能になれたって
楽しくなければ意味なんて無いわ
グラスの底に沈む鍵も
いつかは溶けてしまうようだ

あなたが描こうとしているパズルは
完成しても絵にはならないらしい
あなたは欠片に想いをのせる
それはミルクのように優しかった


天秤を重ねてみよう
あなたはそう言って笑った
きっといつかは0になって
死ねない理由が訪れる
 
才色兼備になれたって
愛されなければ意味なんて無いわ
夜の底へ沈んだ鍵も
いつかは解けてしまうようだ

初めから無意味だと知ることを
続けるなんて馬鹿みたいでしょう
僕はコーヒーを景色に溢す
それは星空をかき消す雲のようだった


あなたが完成させたその夢に
僕が愛を描いてあげる
あなたに意味を与えてみせるから

SEXマグネット

NとSが引かれ合うのは自然の理
NとNが惹かれ合うのは人間の暴力
僕と君は同じだから
僕は君と同じになれない

神様が作り出した偶然のシステム
幸せによる必然のプロセス
僕と君は違うから
僕は君と一緒になろう


何かと差別だとかに敏感な世界で
そんなこと言えるはずないんだ
黒だから黒だなんて
理由も素っ気も無い解答を
君は理解してくれないだろう

嘲笑うことは罪だけど
拒むことは罪じゃないと思うんだ
僕に受け入れる義務は無いよね
笑わないから許してくれよ
悪役にはなりたくないんだ


北を目指して歩いた僕が
凍えてしまうと嘆いている時に
あの娘は地球の反対側で
寒いよって泣いているんだろう

こんな冷たい世界でしか
生きられない僕ら
太陽の下を歩く君は
どんな世界を見ているのだろう


温もりの理由を知らなければ
空を仰ぐことができないように
空が晴れることを知らなければ
君は傘をさして愛を唄う

そんな傘は折ってしまえよ
そんな愛は壊してしまえよ
愛さないでと願うのは
なりたくない自分になっているようだ

フィロソフィー

 

泥濘を浅く見積もった
沼在住の負け組は
見破ったつもりになった

劣等感が僕らを強くする
ゴミにもならない哲学を
これからの世界をどうすんだ?

敗北の風が希望を舞い込んで
並べた言葉を悲しみが彩る
意味のない感情を生み出すために
僕らは生まれたわけじゃない
どうか僕を笑わせてくれないか


教室で嘆いていた僕
通りすがりのナイトに
不良本で殴られた

不可能が無いのはあなただけ
ゴミにもならない名言を
仰ぎ見る世界はどうなんだ?

古の言葉が群衆を巻き込んで
無能な僕らを悲しみが彩る
意味のない感情を生み出すために
僕らは生まれたわけじゃない
どうか僕を笑ってくれないか


きっと僕らは変われない
敗北を貪り夢に縋るままだ
きっと僕らは変わりたい
だから僕らはひたすらに探した
意味のない感情を

今日の妄想

 

今日の妄想は
誰かに愛されることを願う
美しさを願うなら
いつまでも幸せを得られないのか

サインがそんなに大事か
紙切れがそんなに重要か
そんなものに縛られる前にさ
愛を信じ続けると誓おう
こんなことを言うために僕らは
戦いを続けているんだろう

真っ黒な涙を夢に這わせて
本当の愛を尋ね合う
永遠は存在しないから
だから僕らは黙り続ける
乾いた涙に蓋をした

 

今日の妄想は
誰かを愛することを願う
ニセモノも羨む光景に
いつまでも幸せは与えられないのか

あなたのことが大好きです
今日が幸せだと言うあなたに
舌を打ちたくなるくらいに

大切は誰かの旅人
愛を訪ねるため
胸のドアを壊れるほど叩く
錆びた鍵を投げ捨てて
ひたすらに涙を流して


今日の妄想は
誰かに愛されることを願う
美しくもないならば
それは愛だと言えるだろうか

夜になりたい


険しい洞窟の果てに
宝があるとは限らない
長く続いた呼吸の最期に
生きた喜びと笑顔が咲くよに

夜に浮かぶ月は僕らを照らす
下を向いて歩いた
気づかないふりをした
輝くものが嫌いだった

闇の果ては闇だったなんて
笑っちゃうようなおとぎ話を
光と呼ぶ人もいるだろう
夜になりたいなんて言わないよ
ただ灯りが欲しいだけさ


まわりを鮮色で囲ってみても
光が無ければ闇と化すように
君自身に輝きがなければ
暗く閉ざされたまま

夜に浮かぶ星は僕らを枯らす
上を向いて歩いた
気づかないふりをした
稚い僕の象徴だった

光の先は闇だったなんて
ありきたりなこの音楽を
心と呼ぶ人もいるだろう
夜になりたいなんて言わないよ
ただ灯りが欲しいだけさ


2億で買ったこの剣が
たった3日で砂と化すように
価値のあるものでさえも
生きること知らなかった
君の首を切れば良かった
なんて


光の先も光なんだって
非現実なこの願望も
心も愛もこの憎悪も
夜になりたいなんて言わないよ
ただ灯りが欲しいだけさ