Hinata’s diary

詩のようなものを書いています。Twitter→@hinata_mnst

2018-01-01から1年間の記事一覧

死んだ太陽と風鈴

家の縁に立たされて 庭に落ちた昨日を眺めている 木製の渡り廊下は 足音と不安を奏でた 屋根を仰いでも空は見えない その目に映るのは硝子 吊られ絞め殺されたあなたは 紺碧に染まっていた 冷え切った心には その音は凍えてしまいそうになるよ 風に煽がれた…

縁切り星

流れ星に縋る僕は 今日も首を斜めに振ってる 君の言った、愛してる?の問いかけも 昨日の目線で終わらせた 3回唱えた僕は 今日の終わりに手を振ってる 僕の言った、愛してるの投げかけに 君の瞳が頷いた 君の愛が地面に落ちた 輝きも無ければ 速度も無い だ…

砂時計

手首を返したその日から永遠を願っている二つのガラスが音を立てて時を刻む 君のは小さいねなんて馬鹿にしてそれでも愛してくれるならって笑ってみせた だからだろうか落ちていく速度は君だけ早くて憂う僕の焦燥と涙は時を固めた 放った言葉の責任だとか恋の…

ミルクを零しても泣くなよ

恋人を失くした時に伴う酷い苦痛は依存するものを無くしただけの喪失感依存体質なら涙を流すのは当たり前だ 「失って気付く」なんて美しい言葉を自分も得ることができたと勘違いして拙い心を肯定しようとする 失って気付いたものが人を愛する心だとは限らな…

ぬりえ

一瞬にして朽ちてしまった。僕が孤独に変わったその日、絵に感情を描き殴った。一面に塗りつぶされた黒。この重く苦しい複雑な感情を、こんな単純な作業でしか表せられないことに、憤りを覚えた。あの頃の僕に多大な苦しみを表現することも、押し殺すことも…