Hinata’s diary

詩のようなものを書いています。Twitter→@hinata_mnst

憂い

サボテン

人並みの幸せを願うため 灰色の雲に手を伸ばす 瞳で交ざり合う 憂う雫 不幸を食べていては前は向けない 雨上がりの空には虹が架かるという 足元に残るのは水溜まりだけだった 明日を知るのが億劫で 死にたくなる日もあるでしょう 1回自分を殺してみましょう …

やさしい花

あなたがくれた優しい言葉 あなたがくれた真っ赤な薔薇 鉄とシンナが綯い混じる 瞳を潤す 耽美な香り 僕がケガをしないように 綺麗にトゲを折ってくれた 白魚の喉を貫いて 滴る涙はチーク紅 赤のペンキを花に塗った それがあなたの強さなのだろう 僕なら真っ…

プラットホーム

いつか誰かが死んだ停留所 君への想いをゼロにして あなたへ言葉を伝えよう 新たな愛で俯いてしまったあなたへ 白紙のダイヤグラム なだらかな誘導ブロック 線路上で寝そべっていた あの日の僕が短く嗤った 君に押されたと偽って 僕は暗闇に飛び込んだ 冷た…

死んだ太陽と風鈴

家の縁に立たされて 庭に落ちた昨日を眺めている 木製の渡り廊下は 足音と不安を奏でた 屋根を仰いでも空は見えない その目に映るのは硝子 吊られ絞め殺されたあなたは 紺碧に染まっていた 冷え切った心には その音は凍えてしまいそうになるよ 風に煽がれた…

縁切り星

流れ星に縋る僕は 今日も首を斜めに振ってる 君の言った、愛してる?の問いかけも 昨日の目線で終わらせた 3回唱えた僕は 今日の終わりに手を振ってる 僕の言った、愛してるの投げかけに 君の瞳が頷いた 君の愛が地面に落ちた 輝きも無ければ 速度も無い だ…

砂時計

手首を返したその日から永遠を願っている二つのガラスが音を立てて時を刻む 君のは小さいねなんて馬鹿にしてそれでも愛してくれるならって笑ってみせた だからだろうか落ちていく速度は君だけ早くて憂う僕の焦燥と涙は時を固めた 放った言葉の責任だとか恋の…

ぬりえ

一瞬にして朽ちてしまった。僕が孤独に変わったその日、絵に感情を描き殴った。一面に塗りつぶされた黒。この重く苦しい複雑な感情を、こんな単純な作業でしか表せられないことに、憤りを覚えた。あの頃の僕に多大な苦しみを表現することも、押し殺すことも…

かげ

太陽が無くなると朝がなくなるけど月がいなくなっても夜って感じする結局夜を作ってるのも太陽なのかな 世界はあまりにも相対的で太陽みたいな君がいるから僕は日陰で丸くなる太陽なんて無くなればきっと世界は平和よ もちろん朝の月なんて関係なくて生きて…

癒えるということ

挫折をすれば強い意志が生まれる 平穏を取り戻せば全てが消える 涙を濡らした応援歌 かつてを奪った白昼夢数字の渦に全て呑まれた 空っぽになった 何も無くなった 悲しみも消えた 希望も消えた傷が癒えたからって 前を向けるわけじゃない 感情が消えたこの後…